四季彩舎取り扱い作家・下山直紀が、台湾・台北のTARTCH Galleryにて開催されるグループ展「Wild Silence」に参加いたします。
四季彩舎ではこれまで、下山直紀が一貫して追求してきた、動物の姿を借りて自己の内面や思考、感情を投影し、彫刻というかたちへ昇華する独自の表現に注目し、国内外で継続的に紹介を行ってまいりました。
下山の作品において動物は、単なる自然の再現ではなく、異なる次元や意識の層へと接続するためのフィルターとして機能しています。確かな質量を持つ彫刻として提示されながらも、その存在は常に変容の途上にあり、可視と不可視、現実と想像のあいだを静かに往還しています。
本展『Wild Silence』では、日本人アーティスト 下山直紀、久野隆史、そして台湾人アーティスト 汪柏成が、それぞれ異なる素材や視覚言語を通して、「自然」「生命」「記憶」「本能」を主題に作品を展開します。
会場には、動物、植物、鉱物、土壌、そして目には見えない生命の痕跡が静かに立ち現れます。一見すると静謐に見えるそれらの存在は、決して本当の意味で沈黙しているわけではありません。
下山直紀の彫刻作品には、神話と現実のあいだを漂うような独自の気配が宿っています。ユニコーン、狐、兎などの存在は、穏やかな姿を見せながらも、どこか不可思議な精神性を帯び、まるで別の時間層から現れた守護者のように静かに世界を見つめています。
また、本展において語られる「野性」とは、荒々しい力や暴力性ではなく、より根源的で静かな存在の状態を指しています。
それは、動物たちの眼差しの中に、大地の質感の中に、時間の奥深くに埋もれた痕跡の中に、そして言葉では説明しきれない感覚の中に静かに宿っています。
近年、下山直紀の作品は台湾をはじめとした海外での展開も広がりを見せており、本展はアジア圏における新たな発表の機会となります。
『Wild Silence』は単なる「沈黙」をテーマにした展覧会ではありません。
世界がますます騒がしくなっていく今、私たちはなお、かすかでありながら確かに存在する生命の声を聴き取ることができるのか——
本展は、その問いを静かに投げかけます。
会期:2026年6月6日(土)– 7月4日(土)
参加作家:下山直紀、久野隆史、汪柏成
会場:TARTCH Gallery
1F., No. 503, Sec. 6, Nanjing E. Rd., Neihu Dist., Taipei, Taiwan
営業時間:Tue – Sat 10:00 – 18:30
Closed on Sun & Mon
下山直紀 Naoki Shimoyama
1972年群馬県生まれ。
多摩美術大学大学院彫刻専攻修了。
木彫を中心に、動物をモチーフとした彫刻作品を制作。
自身の作品を「自刻像」と位置づけ、
動物の姿を通して内面の思考や感情を投影し、彫刻として昇華する独自の表現を展開する。
精緻な造形と強い存在感を備えた作品は、
人間存在や社会に対する深いまなざしを内包し、鑑賞者に実存的な感覚と共鳴をもたらす。
Naoki Shimoyama
Born in Gunma in 1972.
Completed his MFA in sculpture at Tama Art University.
Working primarily in wood carving, he creates sculptures based on animal forms.
Defining his works as “self-portraits in sculpture,”
he projects his inner thoughts and emotions onto animal figures, developing a distinctive sculptural language.
With refined craftsmanship and a strong physical presence,
his works evoke an existential sense of being, reflecting a deep contemplation of human existence and society.








