作品を通して、他者に想像させることをコンセプトに制作している角谷紀章。
すりガラス越しの景色からイメージした「Frosted Window」シリーズでは、画面中央に鑑賞者の視知覚を妨げるノイズを配置し、ノイズ越しの景色を想像させることで絵画世界に没入を促している。
すりガラス部分の景色はスマートフォンで撮影したスナップ写真をモチーフとし、撮影した際のボケ・ブレ感に着想を得ている。
スナップ写真を基にし、基底材の綿布にインクを染み込ませて描いていた作品は、一見、後からぼかしているようにも見えるが全て制作の段階でノイズ部分含め描いている。
水を多用し、偶発的な表情が生まれるため、周りの風景は すりガラス内の景色に合わせて、周りの景色をイメージし、後から岩絵具で描いている。
田尻周也は人という存在の抽象性をテーマに制作している。
都内で生まれ育った田尻の目には人々が無機質に流動しているように幼少期の頃から映っていたという。
群像というモチーフは彼の精神性を表現しているが、鑑賞者を容易に受け入れない。
作品に、あたかも「人」と対峙したかのような不安感と好奇心を含ませることで、絵画との間に一定の緊張感を保ち、作品を通して、人と絵画の在り方の抽象性について再認識をするいう試みをしている。
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角谷紀章 × 田尻周也
2022年7月7日(木)ー16日(土)
12:00-18:30
土曜日〜17:30
日曜休
角谷紀章
角谷紀章(1993年 兵庫県神戸市生まれ)は、2022年に東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程日本画を修了し、博士号(美術)を取得。
スマートフォンで撮影した日常のスナップ写真を題材に、記憶と視覚認識の曖昧さをテーマとした絵画を制作している。
「Frosted Window」や「Curtain」シリーズでは、すりガラスやカーテンを思わ せるノイズによってイメージを意図的に隠し、鑑賞者の記憶や想像力による補完を促す。
情報が氾濫する現代における「見る」という行為を問い直し、絵画を新たなイメージを生み出すための「装置」として提示している。
Kisho Kakutani (b. 1993, Kobe, Hyogo, Japan) completed his PhD in Japanese Painting at Tokyo University of the Arts in 2022. Using everyday snapshots taken with his smartphone as source material, he creates paintings that explore the ambiguity of memory and visual perception. In series such as *Frosted Window* and *Curtain*, Kakutani deliberately obscures parts of the image with visual noise resembling frosted glass or curtains, inviting viewers to complete what is unseen through their own memories and imagination. His practice reconsiders the act of seeing in an age of visual overload, positioning painting as a device for generating new images within the viewer’s mind.



